イリノイ州の転職・就職事情
イリノイ州は、全米の中央に位置し、西部の農業地帯と東部の工業地帯を結ぶ州として、これまでも非常に重要な役割を担ってきました。巨大なオヘア国際空港、南北を流れるミズーリ川とミシシッピー川、そして四方八方へと伸びる高速網を活用し、空路、水路、陸路で全米各地へと物を送り出す〝物流の心臓〟としての機能を果たしています。近年、ウーバーが貨物運送部門のHQをイリノイ州に設けた他、大手ロジスティクス企業なども拠点を構えるなどロジスティック、サプライチェーン関連技術に強みがあります。
イリノイ州での最大都市であるシカゴは、ニューヨークやロサンゼルスに続くアメリカ第3の大都市です。シカゴでは、世界三大工作機械見本市「IMTS」や米国最大級の食料品商談会「NRA(ナショナル・レストラン・アソシエーション)Show」といった巨大展示会なども数多く開催され、ヒト、モノ、カネが常に流動する場所となっています。近郊では、電子機器・半導体・輸送機械などの産業が発展し、現在もアメリカにおける商業・金融・流通の重要拠点の一つとなっています。近年の傾向としては、〝製造業×イノベーション〟の集積地としても注目されています。また、シカゴはイリノイ州のミシガン湖畔にありジョン・ハンコックセンターやウィリス・タワーなど近代的な超高層ビルが立ち並び、近代建築の宝庫とも呼ばれています。シカゴ美術館などの美術館や博物館も数多くあり見どころも満載です。
イリノイ州での日系企業、日本人エリア
イリノイ州には他の中西部の州よりも多くの日系企業が進出しており、日系企業700社の事業所1,434箇所があり、516,000人が雇用されています。日本は所在地数でイリノイ州第1位の外国資本です。2021年の日本とイリノイ州の相互貿易は総額は24億4,000万ドルを記録しました。業界としては金融、商社、製造業、テクノロジー、物流などが多く、日英バイリンガルのニーズも高いエリアです。また、2023年には、製造業サプライチェーンのCADDI(キャディ)や倉庫自動化支援企業のラピュタ・ロボティクスの2社も進出しています。
シカゴは、シカゴ市を中心とした大都市圏があり、アーリントンハイツ、バッファローグローブ、シャンバーグなどには日系企業が集積しています。これらの郊外には日本食レストラン、日系スーパーマーケット、日本人学校などもあるため、日本人にとってはとても住みやすい地域となっています。
イリノイ州での求人
製造業やロジスティクスなどの業界をはじめとして、営業、機械・電子エンジニア、ITエンジニア、経理、HR、物流、アドミ、貿易のほか、カスタマーサービスなど日本語・英語でしっかりサポートが必要な求人や日本文化や日本語に精通した英日バイリンガルの求人など幅広い職種でバイリンガル人材が求められています。アメリカに根付いた日系企業も多く、日本語の不要な求人も多数あります。